インドで生まれた更紗はその誕生から数千年の歴史の中で、衣服や宗教儀式、室内装飾など様々な用途に使われてきました。 天然素材の茜と藍を巧みに用いて、 染織の難しい木綿布を色鮮やかに染め上げて作られた更紗は、のびやかで濃密な文様が大きな特徴です。 また、染織の驚異的な堅牢性も、世界中の人々を驚かせました。主要な交易品として、おそくとも 1 世紀には東南アジアやアフリカへと渡り、17 世紀にはヨーロッパ各国で相次いだ東インド会社の設立に伴い世界中へと輸出されます。 貿易を通して他国の要望に応じたデザインを自在に展開しつつも、力強いインドの美意識を内包するインド更紗は、装飾美術から服飾まで世界中のあらゆる芸術に多大な影響を与えました。 本展では、インド国内向けに作られた最長約 8 メートルの完全な形で残る更紗の優品から、アジアとヨーロッパとの交易で生み出されたデザインを伝える掛布や服飾品、そして国内のコレクションも交えた日本での展開を伝える貴重な作品を紹介します。 世界屈指のコレクター、カルン・タカール氏のコレクションを日本で初めて紹介する本展で、今もなお世界中の人々を惹きつけてやまないインド更紗の奥深い魅力をご堪能ください。(2025/6/18 プレスリリースより抜粋) |
会期: 2025 9/13 〔土〕→ 11/9 〔日〕 開催中です。 |
・画像をクリックすると拡大ページに移ります。 |
・画像をクリックすると展覧会概要説明会 「 カルン・タカール(コレクター)/ 岩永 悦子(福岡市美術館 館長) 」 の拡大画像がご覧いただけます。 |
プレス内覧会 「インド更紗 世界をめぐる物語」 |
No.11 白地太陽文様更紗儀礼用布(マタハリ) 18 世紀または 19 世紀、南東インド海岸部(インドネシア・スラウェシ島で発見) 210 x 274cm カルン・タカール・コレクション、ロンドン |
「インドネシアで人気」 「マタハリ」 とはマレー語やインドネシア語で 「目(マタ)」、「日(ハリ)」 を指し、「太陽」 を意味します。 この布のように中央に 「太陽」 が描写された布は、インドネシアのジャワ島やスマトラ島南部で高い人気がありました。 これは珍しくスラウェシ島で発見されたものです。 (2025/6/18 プレスリリースより抜粋) |
2025 9_12 プレス内覧会の説明会、プレスリリース、 「インド更紗 世界をめぐる物語」 図録よりの抜粋文章です。 |
コレクターのカルン・タカール氏について 1960 年生まれのカルン・タカール氏は、幼少期にインドのデリーで母親が経営していた仕立て屋を手伝いながら、さまざまな布から清緻な衣装が作られるのを身近に見て育ちました。 1974 年に家族で英国へ移住した後も布や工芸への興味は尽きることなく、1982 年からアジアとアフリカの民芸品の染織品の収集を始めます。 2021 年にはロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館と協働で、アジア・アフリカのテキスタイルと服飾の研究を助成するカルン・タカール基金を設立しました。 「私はこのコレクションの束の間の守り人にすぎません」 と語る タカール氏は、自身のコレクションを博物館に寄贈したり貸し出したりと、人々と共有することをとても大切にしています。(2025/6/18 プレスリリースより抜粋) |
目 次 / Contets |
・画像をクリックすると 「第 1 章 インド地域の更紗」&「第 2 章 初期アジア貿易の更紗」 の拡大ページに移ります。 | ・画像をクリックすると 「第 3 章 ヨーロッパ向けの更紗」&「第 4 章 デザインのグローバル化とローカル化」 の拡大ページに移ります。 | |
お問合せ:03-3212-2485 |
参考資料:「インド更紗 世界をめぐる物語」 プレス説明会、図録、Press Release.、チラシ他。 |
ご意見ご感想は yashio@mui.biglobe.ne.jp |
||||
Copyright © 2002-2025 Yashio.ALL Rights Reserved. |